「派遣薬剤師って、面接や履歴書が必要なの?」
「登録から就業までの流れがよくわからない…」
そんな疑問や不安をお持ちの薬剤師さんは多いのではないでしょうか?

この記事では派遣薬剤師の面接と履歴書事情について、現役派遣薬剤師の私が徹底解説しています。
また、派遣薬剤師に登録してから就業までの流れも解説しているので、ぜひ最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
派遣薬剤師の面接と履歴書事情を紹介


結論から言うと、派遣薬剤師に登録して実際に働くまで面接はありません。
また、履歴書を提出することもありません。



実際に私も派遣薬剤師になってから、面接も履歴書の提出もしたことがありません。
派遣薬剤師に面接や履歴書が必要ない理由は以下の5つが挙げられます。
- 労働者派遣法による制約
- 即戦力としての期待
- 派遣会社のスクリーニング
- 短期的な雇用が多い
- 業務内容の特性
1つずつご紹介します。
派遣薬剤師に面接や履歴書が必要ない理由① 労働者派遣法による制約


1つ目の理由は労働者派遣法第26条第6項です。
労働者派遣法第26条第6項により、派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為が禁止されているそうです。
派遣先が派遣労働者を特定する行為として、主に以下のようなものが挙げられます。
- 派遣労働者との面接
- 履歴書の提出
- スキルチェックなどの選考
このように面接や履歴書の提出は派遣労働者を特定する行為にあたるため、原則として禁止されています。



法律で禁止されているので、派遣薬剤師は面接も履歴書の提出もしないわけですね。
派遣薬剤師に面接や履歴書が必要ない理由② 即戦力としての期待


派遣薬剤師には、即戦力として現場で活躍することが求められます。
そのため、派遣先はスキルや経験を重視し、面接や履歴書よりも実務経験を重視する傾向があります。
派遣薬剤師に面接や履歴書が必要ない理由③ 派遣会社のスクリーニング


派遣薬剤師には面接も履歴書の提出もありませんが、派遣会社による事前スクリーニングはあります。
私たち派遣薬剤師は派遣会社の社員として派遣先に出向くわけですが、派遣会社も変な人を取引先に送るわけにはいかないですよね。
取引先との信用問題に関わるため、派遣会社は事前に派遣社員のスキルや経験や人柄などをスクリーニングしています。



このスクリーニングは電話で行われるよ。
つまり、派遣先は派遣会社からの情報を信用して判断するため、面接や履歴書の提出を省略することができるわけです。
派遣薬剤師に面接や履歴書が必要ない理由④ 短期的な雇用が多い
派遣薬剤師は、ほとんどが数ヶ月といった短期的な雇用が多いです。
そのため、派遣先は面接や履歴書のチェックに時間をかけるよりも、すぐに働ける人材を求める傾向にあります。
派遣薬剤師に面接や履歴書が必要ない理由⑤ 業務内容の特性


薬剤師の業務はある程度の経験があれば、どの職場でも共通する部分が多いです。



病院と調剤薬局で業務に違いはあるものの、調剤・監査の根本は同じだよね。
そのため、派遣先は面接や履歴書で個人の能力を評価するよりも、実務経験を重視する傾向があります。
派遣薬剤師に面接や履歴書がない理由は、労働者派遣法第26条第6項という法律で禁止されていることが1番の理由です。
ですが、そもそも派遣薬剤師は短期契約で即戦力が求められているため、面接や履歴書に時間をかけるよりも派遣会社からの情報で雇う方が早いというわけですね!
【例外】派遣薬剤師に面接や履歴書がある場合もある


派遣薬剤師の派遣形態の1つに紹介予定派遣というものがあります。
紹介予定派遣とはお試し期間付きの派遣のことで、派遣期間後に派遣先企業と派遣社員の双方が合意すれば直接雇用されるというものです。



簡単に言うと、紹介予定派遣は直接雇用を前提としている派遣です。
このように将来的に派遣先での直接雇用を前提とした派遣の場合、面接や履歴書の提出が認められています。
なので、紹介予定派遣では例外的に面接や履歴書の提出が行われる場合があるそうです。
また、労働者派遣法第26条第6項は努力義務のため、罰則はありません。
そのため、派遣先の業務内容や特殊な事情によっては、例外的に面接や履歴書の提出が行われることもあるそうです。



私の経験上、派遣薬剤師が面接や履歴書の提出をすることは99%ありません。
ですが、例外的にある場合もあるようなので、面接や履歴書の提出が嫌なときは派遣を断るのも1つの手ですね!
派遣薬剤師の登録から就業までの流れは?


派遣薬剤師には面接や履歴書の提出はないとお伝えしました。



その代わり、事前に派遣会社との電話面談があるよ。
実際にどんなことを聞かれるのか、登録から終業までの流れはどんな感じなのか、気になりますよね!



派遣薬剤師になりたいと思ったら、まずは派遣会社に登録するよ。
派遣会社に登録すると派遣会社から電話をしていいかと連絡が来ると思うので、日程の調整をして電話面談に進みましょう。
派遣会社に出向いて直接面談することはありませんが、電話でこれまでの経歴(薬剤師歴など)を聞かれます。



電話では、
・希望の派遣先があるかどうか
・派遣の希望時期
・これまでの職歴や経歴
を聞かれるよ。
この情報を元に派遣会社は派遣先に私たちの就業をアピールすることになるので、正直に答えましょう!
もともと希望の派遣先があれば、派遣会社はすぐに連絡を取ってくれ、派遣の交渉に進んでくれます。
もし希望の派遣先が決まっていない場合は、私たちの希望をもとに派遣会社はいくつか派遣先の候補を見つけてきてくれます。
いずれにせよ派遣会社が派遣先との交渉を進めるので、私たちが派遣先に何かアクションをすることは一切ありません。



私たち薬剤師は派遣会社を通して派遣先と契約を結ぶことになります。
自分の希望をちゃんと派遣会社に伝える事が大事です。
派遣先から提示された条件に納得し同意したら、契約の同意書にサインをして契約成立です。



サインもネットで完結するから、派遣会社に出向く必要は一切ないよ。
その後、派遣会社からメールやLINEで初日に必要なものや出勤開始日の詳細が送られてくるので、実際に派遣先に出勤することになります。
このように私たち派遣社員は契約締結まで派遣会社にも派遣先にも出向く必要は一切ありません。



このように、電話やメールやLINEだけで契約が締結するので、
ちゃんと事前に自分の希望を伝えておく事が大事です。
派遣先の事前見学はできる?
派遣薬剤師には面接も履歴書もないので、勤務当日に派遣先に初出勤することになります。
でも、いきなり初出勤って不安。
派遣先がどんなところが事前に知っておきたい!
そんな方もいると思います。



聞いたところによると、派遣会社から”事前見学をしますか?”と聞かれることもあるようです。
ファルマスタッフでも”事前見学をしますか?”と確認してくることもあるのだとか。
しかし、私はファルマスタッフとファルメイトの2つを主に利用しているのですが、これまで”事前見学をしますか?”と聞かれたことはありません。
派遣先の見学にはエージェントの付き添いも必要なので、エージェントが簡単に来れないエリアなどによっても違ってくるのだと思います。
いずれにせよ、事前見学は派遣先と契約を結んだ後に行われます。



”どんな職場か見学してから契約を決めよう”ということはできないので、ご注意くださいね。
派遣先の職場の雰囲気など知りたい場合は、契約を結ぶ前に派遣会社の担当者に聞いてみてくださいね^ ^
派遣薬剤師をやめて正社員に再就職する場合は面接や履歴書が必要


ここまで派遣薬剤師の面接・履歴書事情についてお伝えしてきました。
基本的に、派遣薬剤師になれば面接や履歴書の提出をすることはありません。
ただし、派遣薬剤師を辞めて正社員に再就職する場合は、もちろん履歴書の提出や面接が必要になります。





派遣薬剤師としての経歴も履歴書に書く必要があるよ。
(履歴書の例)
令和〇年〇月 株式会社ファル・メイトに登録
令和〇年〇月 株式会社〇〇薬局にて派遣社員として就業
令和〇年〇月 株式会社△△薬局にて派遣社員として就業
令和〇年〇月 派遣期間満了にて退職
令和〇年〇月 株式会社ファルメイトに登録
令和〇年〇月 株式会社××薬局にて派遣社員として就業
令和〇年〇月 派遣期間満了にて退職
ただし、教えてもらったのですが、派遣先が多い場合は履歴書には全部書かずに、職務経歴書に書くことが勧められるそうです。
- 履歴書:いつからいつまでどの派遣会社に在籍していたのかという事実のみ記載する。
- 職務経歴書:これまでの経験やスキルについて具体的に記載する。
履歴書は簡潔にまとめ、職務履歴書で自分をアピールするわけですね!



私もいずれ正社員に戻るつもりなので、再就職するときは職務履歴書で自分の強みを伝えるつもりです。
いずれにせよ派遣薬剤師を辞めて正社員に再就職する場合、派遣会社は転職エージェントでもあるので履歴書のチェックや面接の練習もしてくれます。


その点は安心ですよね。



わからない事があったら、派遣会社に聞いてみるのが1番です!
派遣薬剤師の面接と履歴書事情のまとめ


この記事では「派遣薬剤師の面接と履歴書事情は?登録から就業までの流れも紹介!」と題して、
- 派遣薬剤師の面接と履歴書事情
- 派遣薬剤師の登録から就業までの流れ
をお伝えしました。
基本的に、派遣薬剤師には面接も履歴書の提出もありません。



労働者派遣法第26条第6項で定められているので、面接も履歴書の提出も必要ないよ。
- 労働者派遣法による制約
- 即戦力としての期待
- 派遣会社のスクリーニング
- 短期的な雇用が多い
- 業務内容の特性
紹介予定派遣の場合は面接や履歴書の提出が求められることもあるようですが、基本的に派遣薬剤師にはないので安心ですね!
ただし、派遣薬剤師をやめて正社員に再就職する場合は面接や履歴書の提出が必要です。
その場合はファル・メイトやファルマスタッフなどの派遣会社(=転職エージェント)に聞いて対策をしてもらいましょう!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
コメント